高専出身の転職は正社員専門のエリートネットワーク

実践的技術者を輩出する高専の特徴

多様な専門分野 ~教員の9割が博士・技術士~

教授陣の質の高さ

高専で教える教授陣は、一般的な普通科の高校や商業高校、工業高校、農業高校等で、教員免許を取得した上で教壇に立つ “教諭” ではなく、大学教員と同様の “教授” が担当することになります。教育内容が、教授陣の学位の高さだけでその良し悪しが測られる訳ではないものの、高専の教授は、大学の学部卒のみならず、大多数が修士課程以上を修めており、ほとんどが博士号の取得者で構成される高専も珍しくはないのです。つまり、大学レベルに比肩すると言っても過言ではない教授陣が勢揃いしています。
この事実から見ても、高専生は、入学当初の15歳の時点で、それぞれの専門性を深堀りしてこられた教授陣の薫陶を受けられる環境で学び始めるのです。

ところが、入学した当の高専生本人は、15歳の時点で他の一般の高等学校の先生方と自らを受け持つ教授陣の専門性の優劣を測定する術もなく、そもそも現状が普通だとしか受け止められていない為、高専生の口からは、教授陣の専門性やレベルの高さに関する評価やPRは、外部にoutputされる機会は少ないものと推察されます。
加えて、各高専1校1校の規模感が比較的小ぶりであり、人員の面でも対外的にPRや広報活動に注力する専任の組織を設けることも充分ではなかった経緯が考えられます。
故に、このような教授陣の水準が一般社会全体にも広くあまねく認知されないままに現在に至っているのは、甚だ勿体ない点の1つでありましょう。

専門学科一覧

機械・材料系学科
・ロボットなどの制御システムを実現するための設計や開発に必要不可欠な専門科目を系統的に学びます。
・新時代の技術革新にも対応できる確かな基礎力と、柔軟な発想力、応用力を身につけます。

電気・電子系学科
・電気や、家電、半導体、ロボットなど、電気・電子と機器を結び支え、コントロールする知識・技術について、幅広く学びます。
・あらゆるエレクトロニクス分野で必要とされている専門的な知識と応用力を身につけます。

情報系学科
・現代の情報化社会を支えるコンピュータシステムや、ソフトウェア、プログラミング、セキュリティ、画像処理、通信・ネットワーク技術等について、幅広く学び、情報工学に関する確実な基礎力と柔軟な発想力を身につけます。

化学・生物系学科
・化学・医薬品の材料を開発・生産するための科学技術、バイオ技術をはじめ、環境と調和した持続可能な社会構築のためのリサイクル技術・環境改善技術など幅広く学びます。

土木系・建築系学科
・橋梁や河川、地下空間、鉄道、水道等の建設構造物、都市計画や景観デザイン等の空間設計や運営・維持に関することを学ぶほか、人々が生活するための基本となる住宅や街づくりに関するテーマを基礎から学びます。

商船系学科
・航海士・船長を目指す航海コースと機関士・機関長を目指す機関コースがあり、両コースともに実験・実習を多く取り入れ、船舶運航等の海事関連職に必要な知識・技術を習得する科目等を幅広く学びます。
・尚、各高専には実習に供する為の本格的な練習船が備えられています。

社会的ニーズに対応した分野の学科
・産業界および社会のニーズに柔軟に対応し、社会の変化や経済の多様な進展などにも対応できるよう設置された学科です。
・ビジネスコミュニケーション学科や国際ビジネス学科等国境を跨いで国際的に活躍できるビジネスパーソンの育成に努めています。

複合系学科
・低学年時から複数の専門分野の基礎を学び、その後、自分に合った専門分野に進むことができる学科です。
・複数の専門分野の知識や技術を学ぶことで、幅広い視野から問題をとらえ科学的に解決する力を身につけます。